掛川市五明の「五明茶業組合」が全国制覇の偉業を達成しました。
先月末、静岡市で開催された、第72回全国茶品評会において、深蒸し煎茶の部で五明茶業組合が1等1席の「農林水産大臣賞」を受賞しました。念願の初受賞です。

(粟ヶ岳を望む五明の茶園とお祝いメッセージ)
五明茶業組合の茶園は掛川駅から北へ5kmほど行った小高い丘の上にあります。倉真川の流域になります。
ここでは彗星の発見された丘ともいわれ、空気の澄んだ中で、若手茶業家の皆さんの技術向上も進み今回の栄誉に輝いています。

〈 彗星発見の記念碑も立つ五明の丘と茶園。)

(「五明茶」と書かれた大きなタンクの前に広がる五明の茶園。)

〈農地改良も行われた広々とした五明の茶園。)
ここ五明地区では、お茶に関するイベントも多彩です。

新茶のころには「月夜の茶摘み会」が毎年開かで県内外から新茶摘みに多くの人が集まり、月明かりの下で茶摘みが行われています。

新茶の始まる前には茶業家の奥様方が1年間に作成した吊るし飾りや刺しゅうなどの「手作り小物展」が開催されています。

茶園が萌葱色のころには、毎年自転車ツアー「ゆるゆる遠州ガイドライド」の一行が茶園の中を走り、茶業組合が一行を茶園の中で接待にあたっています。
このほか、区域内の西郷小の児童の茶摘み体験を行ったり、彗星発見を機に星空観賞会なども行われ、お茶と文化との共存も多くみられる地区です。
重ねて、「農林水産大臣賞」の受賞を祝福いたします。
今回の全国品評会では、同じ深蒸し煎茶の部で、1等2席に掛川市の「東山茶業組合が、同3席に「山東茶業組合・工場長」が入賞されています。
また、個人の部では、浜松市の太田さんが、普通煎茶4kgの部で2度目の農林水産大臣賞を受賞ています。
重ねてお祝い申し上げます。
次に、今回の品評会では、
産地賞も審査され、
掛川市が「深蒸し煎茶の部」で3年連続産地賞に輝きました。(通算で21回目です。)

(昨年受賞の産地賞ラベル)
掛川の茶商組合では、産地賞を受賞すると、「産地賞受賞ラベル」を作成し、全国の皆さん(お客様)からのご注文にこのラベルを貼付してご案内しています。
上は昨年(20回目)受賞のラベルですが、今年の21回目受賞のラベルの製作が待たれるところです。
※ 五明の茶園は、今年3月発行の「てくてく太田川」第17号記事でもご紹介しています。
取材 ・ 撮影 : 局員 ANOTG